ダム、トンネル。圧巻の大規模工事に興奮!高校生現場見学会を開催!(山口農業高等学校/環境科学科)
(一社)山口県建設業協会では、土木・建築分野を学ぶ高校生に実際の建設現場や働く人々を見学してもらい、建設業に対する理解を深めてもらおうと、山口県土木建築部と共催で毎年建設現場見学会を実施しています。平成29年度は県内8校から延べ約350名の高校生の参加を予定しています。
今回は、山口農業高等学校・環境科学科の1年生40名(男子38名、女子2名)が参加した現場見学会の模様を紹介します。
夏休みも終盤に差し掛かった平成29年8月21日、山口市をバスで出発した生徒さん達は最初の見学地である岩国市の「錦川総合開発事業平瀬ダム建設工事現場」に到着しました。
平瀬ダムは、周南市・岩国市を流れる県下最大の二級河川「錦川」の治水、利水を目的に、平成26年3月より建設が開始されたダムです。平成27年2月よりダム本体の掘削に着手、骨材製造設備やコンクリート製造設備、ケーブルクレーンの諸設備を整備し、平成28年2月よりコンクリートの打設を開始。現在もその工程中で、ダム事業が完了するのは平成33年度の予定です。
生徒の皆さんは工事概要の説明を受けた後、いよいよ巨大なダム工事を見下ろす展望所へ。「すごい!」「大きい!」とどよめきが上り、身を乗り出すようにして、工事の状況に目を凝らしていました。
その後はダム底へ移動し、今度は現場を下から見上げ、規模の大きさを改めて実感しているようでした。
また、コンクリートの材料として使用する骨材に、台風の出水で錦川に堆積した砂利を利用しているなど、さまざまな環境への配慮について説明がされ、参加した生徒さんの中には大きく頷く姿も見られました。
道の駅での昼食を挟み、次に訪れたのは「県道岩国大竹線道路改良工事現場」。岩国大竹線は、岩国錦帯橋空港や岩国IC等へのアクセス改善、市街地の渋滞緩和や円滑な交通の確保などを目的に整備されている道路ですが、未改良区間の森ヶ原地区は、道路の幅が狭い箇所やJR岩徳線との交差により高さが制限された箇所があり、交通に支障をきたしています。それらを解消するために森ヶ原トンネルをはじめとするバイパス整備が行われており、今回は森ヶ原第1トンネルの工事現場を見学しました。
トンネル工事の作業手順を聞いた後、生徒の皆さんは実際にトンネル内部へ。説明を聞きながら熱心にメモを取ったり、真っ白な壁面の防水シートにそっと触れてみたりと、なかなか見る機会のないトンネル工事の現場に興味津々の様子でした。
参加した山口農業高等学校・環境科学科1年の有江 瑞希さん(写真上:左)は「建設業で働く人の努力があって、今の生活があるんだなと改めて思いました」と話してくれました。
また同校1年の吉武 智香さん(写真上:右)は「大きな現場を見て、未来に向けて役立つことをしたいと意欲が湧きました。森林保護が夢でしたが、建設業もいいなと思っています」と広がる夢を語ってくれました。
引率された同校の河村 功先生(写真上)は「建設中の構造物や道路を見ることに意義があるのはもちろんですが、生徒達には組織の中で働くことの大切さや、指示のもと自分の役割をもって動くことの必要性を現場見学で感じて欲しいです。これからの高校生活にも活かせる場面がたくさんあると思います」とおっしゃられていました。
今回の現場見学で建設業への関心がより深まり、生徒さん一人ひとりの将来の糧となることを期待しています。
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