実践力を身に付け、社会へ羽ばたく!工高・高専建設系学科の連携学習会を開催!
6月13、14日の2日間、山口県立徳山商工高等学校(写真下)にて「工高・高専建設系学科連携学習会」を開催しました。(徳山工業高等専門学校、山口県立徳山商工高等学校、(株)エージェンシーソフト主催、(一社)山口県建設業協会共催、「山口県地域を支える建設産業担い手確保・育成協議会」後援)
これは建設系学科で学ぶ学生の皆さんに、工事を完成する上で重要な経済性を学んでもらい、より実践的な力を身に付けてもらうことを目的に開催したもので、今回が初の試み。徳山高専土木建築工学科土木コースの2~5年生・23名、徳山商工高校環境システム科土木コースの3年生・14名の2校合計37名が参加しました。
当日は、全国的に高等学校等の教師や生徒に対して積極的な出前講座を行っている積算ソフト会社の(株)エージェンシーソフトの片倉さん(写真上)を講師に迎え、授業形式で公共工事とその積算方法について学び、演習を行いました。生徒の皆さんは各々パソコンを操作しながら、熱心に講義に耳を傾け、サポートする先生に質問する姿も見られました。
参加された徳山高専4年生の石渡 裕くん(写真上:左)は「積算は基準をしっかり理解していないといけないなと感じました。学校でも積算の授業があればいいですね」と話してくれました。
また、徳山商工3年生の鈴木 嵯恵さん(写真上:右)は「将来のことを考え、先生方の薦めもあり、今回の授業に参加しました。初めてで分からないことばかりですが、しっかりと勉強しておきたいです」と抱負を語ってくれました。
講師を務めた(株)エージェンシーソフト取締役・片倉さんにお話を伺うと「高校生に講義をする上で、周りの先生方の熱意はとても重要です。まだ生徒さん本人達は就職しているわけではないので、積算の重要性に気付きにくいと思いますが、先生方がしっかりと生徒に説明しておられると、生徒も目的意識を持って講義に望みますので、集中力がありますね」と述べられていました。
発起人である徳山商工高等学校・川﨑 主税先生(写真上:左)は「建設業界に就職すれば必ず必要となる積算ですが、高校では踏み込んで学ぶ授業がありません。卒業生からも積算で苦労しているという話を聞き、生徒達が社会に出てからの力になればと今回の学習会を開くことになりました。また、同じ分野を勉強している生徒同士、将来のことを話したり、交流を図ることも非常に意義のあることです。今後は全県の生徒を対象として開催できればと思っています」と意気込みを語って下さいました。
また、徳山工業高等専門学校・海田 辰将准教授(写真上:左)は「生徒達は工事にかかる金額について漠然としたイメージしかもっていません。今回のような学習会を通して低学年から事業の金銭感覚を身に付けておけば、他の授業の中でも『この工事はどのくらいかかるのか』と経済性を意識するクセがつく。これからの学習意識の向上にも繋がるのではないでしょうか」と期待しておられました。
最後に、徳山商工高等学校・河村 隆校長(写真上)にお話を伺うと「建設系学科で学ぶ生徒達は卒業後就職する者も多く、社会に出てすぐに、知識、技能、社会性といった実践力が要求されます。積算は授業でも扱わない分、生徒達も皆苦戦しているようですが、短期間で集中して自分のものにしていくことができれば大きな収穫になる。両校の生徒がお互いに良い刺激をうけながら頑張ってほしい」と生徒達へ激励の言葉を贈られました。
1日目の学習会終了後には、手作りカレーを囲んでの交流会も開かれ、両校生徒の親睦を深めました。なお、今回参加した生徒のアンケート及び感想はこちらからご覧下さい
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