2018/9/25 火曜日

成功も失敗も「ものづくり」の大切な原点!「中学生ブリッジコンテスト」開催!

Filed under: 建設業協会 — admin @ 15:43:49

平成30年8月24日・25日の2日間、下松市のゆめタウン下松(旧ザ・モール周南)「海の広場」において、「中学生ブリッジコンテスト」を開催しました。(主催:山口県立徳山商工高等学校(以下・徳山商工)、共催:(一社)山口県建設業協会、(一社)中国建設弘済会、後援:山口県地域を支える建設産業担い手確保・育成協議会、周南市教育委員会、下松市教育委員会)

このイベントは、中学生に「ものづくり」の楽しさを体験してもらい、建設業や土木・建築系専攻科のある実業高校に関心をもってもらうことなどを目的に毎年実施しているものです。
コンテストでは中学生がバルサ材と呼ばれる軽量の木材を使ってオリジナルの橋の模型をつくり、質量(軽さ)・デザイン・強度・プレゼンテーションの観点から順位を競います。
今回は公募により応募された県内8校から22人の中学生が参加。初日に橋の構造を学び、試作の模型を設計した後、徳山商工生33人のサポートを受けながらオリジナルの橋を製作し、2日目のコンテストに臨みました。

コンテストではまずプレゼンテーションが行われ、参加者一人ひとりが作品の特徴や名前の由来、工夫した点などをアピールしました。
アーチ橋、トラス橋など参加者がこだわりを持ってつくった橋は、まさに十人十色。皆さん自慢の橋を前に堂々とした発表を繰り広げる中、下松市立久保中学校3年の辻本翔夢くん(写真上右)はサポートしてくれた高校生との絆をモチーフにした橋をユーモアたっぷりにアピールし、会場全体が盛り上がりました。

続いて、電子天秤で橋を計測し軽さを競う質量コンテストが行われた後、クライマックスの強度コンテストへ。橋に1キロずつ5キロまで重りをかけて強さを競いました。

軽く柔らかいバルサ材に、5キロの加重は相当なもの。重りを足すごとにミシミシと音をたてる橋に、参加者はもちろん審査員や観客の皆さんも息を飲み、重さに耐えきれず橋が壊れると、「あ?!!」っと悲鳴があがりました。

当日は土曜日ということもあり、会場のゆめタウン下松には多くの買い物客が訪れており、盛り上がるコンテストの様子を楽しそうに見つめていました。

また、会場に掲示された山口県土木建築部作成のイメージアップパネルに足を止める姿も見られました。

審査の結果、見事優勝に輝いたのは下松市末武中学校1年の内山七美さん(写真上:左)。
作品の「5A橋」は、アルファベットの「A」が下部工に5つ並んだ姿が特徴で、上部下部の空間をうまく使い、力をうまく分散させた点において特に評価されました。内山さんは「とても軽い橋だったからすぐに壊れてしまうかと思ったけれど、強度があって良かった。カッターで部材を切るとき、角度を合わせるのが大変でした」と語ってくれました。
また、内山さんをサポートした徳山商工・環境システム科3年 山田峻平くん(写真上:右)は「人に言葉で教えることの難しさを痛感しました。内山さんは丁寧に隙間なく接着していたので強度が上がり、優勝の一因になったと思う」と話してくれました。

今年度の表彰者は、優勝、準優勝、三位、デザイン賞、特別賞のほか、ナイスプレゼン賞とカワイイで賞が追加され計7名となりました。

実行委員長の徳山商工・松井幸司先生(写真上)は、「今年は今までとは違ったデザインのものが多く製作され、中学生の新たな風を感じた回でした!その分、課題として強度や質量の問題が出てきましたが、そこをどうクリアしていくのか、リピーターの多いコンテストですから今後が楽しみです。ブリコンに参加してくれた中学生が徳山商工に入学し、サポートする側にまわるという有機的な流れが出来上がっていることを非常に嬉しく思っています」と、笑顔でおっしゃっていました。

また、大会会長を務められた徳山商工・岩本武久校長(写真上)にお話を伺うと「今回初めて大会を見せてもらい、参加した中学生もサポートする高校生も、こだわりや熱意をしっかり持って取り組んでいる様子に感動しました。ものづくりのイベントはたくさんありますが、このコンテストは作って終わりではない。強度コンテストで橋が壊れてしまうケースもあり、面白さと同時に丁寧につくることの大切さを学べる、ものづくりの現実に則した貴重な機会だと思います。橋が壊れてしまった中学生もぜひまたチャレンジしてほしいですね」と、子どもたちの成長に期待を膨らませておられました。

中学生の感性が光る「ブリッジコンテスト」。今回参加した生徒のアンケート結果はこちらでご覧ください。
中学生からは「進路選択の参考になった」「楽しかったので来年も参加したい」、中学生高校生双方からは「設計にもっと時間があれば」との声もあり、今後の課題そして励みにしたいと思います。
本協会では今後もこのイベントを通して、未来を担うものづくり人材の育成をバックアップしていきます。

(表彰者記念写真:左から)
ナイスプレゼン賞:田中柊吾くん(下松市立久保中学校3年)
カワイイで賞:迎佳菜さん(下松市立末武中学校2年)
デザイン賞:辻本翔夢くん(下松市立久保中学校3年)
審査員特別賞:柳宏斗くん(岩国市立麻里布中学校2年)
優勝:内山七美さん(下松市立末武中学校1年)
準優:原谷龍之介くん(光市立浅江中学校3年)
3位:山中彩愛さん(周南市立岐陽中学校1年)

コメント (0)

この記事にはまだコメントがついていません。

コメント RSS トラックバック URI

現在コメントフォームは利用できません。

Repair of the amalgamator for a bathroom.

HTML convert time: 0.145 sec. Powered by WordPress ME