「けんせつ小町に会おう!工事現場見学会と座談会」を開催しました!
令和4年8月19日、女性を対象にしたイベント「けんせつ小町に会おう!工事現場見学会と座談会」を開催しました(主催:山口県、共催:国土交通省中国地方整備局山陰西部国道事務所、(一社)山口県建設業協会、後援:山口県教育委員会、山口県地域を支える建設産業担い手確保・育成協議会)。
このイベントは、建設業で働く女性技術者・技能者等である「けんせつ小町」との交流を通じて、建設業に対する女性の理解と関心を高めることを目的に行っているものです。
令和4年度は徳山商工高等学校(以下、徳山商工)、徳山工業高等専門学校(以下、徳山高専)、萩商工高等学校(以下、萩商工)から延べ42名の女子学生が参加し、阿武町の一般国道191号木与防災工事現場の見学会とけんせつ小町の方々との座談会を行いました。
当日は朝10時半に阿武町町民センターに集合し、最初の見学地である「一般国道191号木与防災第1トンネル」へ向かいました。一般国道191号木与地区は、異常気象時や災害時に通行止めになる 箇所があり、平成18年〜平成27年の10年間に9回の通行止めが発生。地域の安心・安全を確保し、産業の活性化や観光振興の促進を図るため、阿武町木与から阿武町宇田までを結ぶ延長5.1kmの 自動車専用道路「一般国道191号木与防災」の建設が進められています。木与防災第1トンネルは、区間中に建設される三つのトンネルのうちの一つで全長1972m。令和4年6月から掘削が開始されました。
参加した皆さんはトンネルの中に入り、事業概要などの説明を受けた後、作業を行っている戸田建設(株)の担当者にトンネルのつくり方や現在の作業状況、会社内における女性の活躍についても お話を伺いました。
戸田建設(株)では、令和4年度に入社された126名のうち47名が女性社員とのことで、「大きな工事現場にだいたい2、3名は女性がいる。建設業で女性が働くことは、もう珍しくない」との言葉に、生徒たちも大きく頷いていました。その後は、ドリルジャンボとよばれる巨大な削岩機の試乗体験や、資材テント、女性も快適に使用できるバイオトイレなどの見学を行いました。
次に訪れたのは、木与防災木与西第6改良工事現場。
この現場では、ドローンなどによる測量データと設計図から、3次元設計データを作成し、ICT建機に読み込ませ施工をしています。
今回はけんせつ小町としてもご参加いただいた重冨加奈さん(シマダ(株))が説明を担当され、ICT施工の方法や従来の測量方法との違いなどのお話がありました。
説明後には、実際にICT建機の動く様子を見学。操縦席を間近で見せてもらうなど、新しい建設業の技術に理解を深めました。
午後からは阿武町町民センターに戻って、けんせつ小町17名と女子学生の皆さんの座談会を行いました。
女性同士和やかな雰囲気の中、生徒の皆さんからは仕事や結婚、就職活動や資格など様々な質問が投げかけられ、けんせつ小町の方々は経験やエピソードを交えながら丁寧に答えておられました。
「現場で仕事をする上で一番大切にしていることは何ですか?」との質問には、「コミュニケーション」「整理整頓」と、人によって違った見解が得られ、生徒の皆さんも一人ひとりの意見を興味深く聞いていました。
参加した生徒の皆さんに感想を伺いました。
徳山商工・3年の田畑ひかるさん(写真上)「つらいことやしんどいことなど普段は聞き辛いことも、女性同士なので気負わず聞くことができました。マイナス面をプラスにもっていく方法も知れて、働くイメージがわきました。自分も小町の皆さんのように、イキイキと仕事がしたいです!」
徳山高専・5年齊藤遥奈さん(写真上)「私は人付き合いが苦手なので、新しい環境でどのようにすれば仲良くなれるかなど質問させてもらいました。自分から話しかけられやすい雰囲気をつくること、身の振る舞い方を教えていただき、とても参考になりました」
萩商工・1年小林莉緒さん(写真上)「現場では女性が少ないイメージがありましたが、たくさんの方が働いていることを知りました。女性だからこそ現場で役に立つこともあると聞き、勇気づけられました」
また、けんせつ小町の方々にもお話を伺いました。
日立建設(株)の大森実佳子さん(写真上)「資格取得や就職活動の面接の悩みなど、将来を見据えた具体的な質問が多い印象でした。女性が働くための環境や待遇も良くなっているので、どんどん興味を持ってもらえると嬉しいです」
(株)川畑建設の山根芽衣さん(写真上)「建設業で働く女性の数は、男性に比べれば確かに少ないと思いますが、女性だからこそできる仕事や気付きもあり、この業界でも女性はしっかりと認めてもらえます。ぜひチャレンジしてほしい」
時盛建設(株)の村田奈津子さん(写真上)「母校である徳山高専の生徒さんとも話せて懐かしく思いました。皆さん元気があり、自分の考えをしっかりと持っていると感じました。女性が増えることで、もっともっと建設業は楽しくなると思うので、たくさんの人に入ってほしいです!」
女性入職者が増え、女性にとって働きやすい環境づくりも進められている建設業。小町の方々のリアルな言葉が、学生の不安や悩みを和らげ、進路選択や学校生活を有意義に過ごすための良い機会になったのではないでしょうか。
今回参加した女子学生が建設業の仕事に興味を持ち、建設業界で活躍してくれることを楽しみにしています。
本協会では今後も国や県と連携しながら、建設業への女性の入職促進に取り組んでいきます。
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